【後編】ソファの座り心地を変えるウレタンの選び方|好み・使用時間・体格・厚み別の組み合わせガイド

スポンジ量り売りについて

こんにちは。
ウレタンスポンジを必要なサイズにカットして注文できるスポンジ量り売りの元祖・スポンジ専門店ソフトプレンです。

前編のおさらい

前編では、ソファの座り心地を左右する要素として、構造・反発力・厚みという3つの基本と、1層構造・2層構造の考え方、さらに当店で取り扱っているソファ向けウレタン素材について簡単に解説しました。

「どんな素材があるのか」「なぜ2層構造が有効なのか」といった全体像を把握することが、失敗しない座面づくりの第一歩です。

まだ前編をご覧になっていない方は、先にこちらの記事で基本的な考え方を確認してから読み進めていただくと、本記事の内容がより理解しやすくなります。

一方で、
「素材の違いは分かったけれど、結局どの組み合わせを選べばいいのか
自分の使い方に合うのはどれなのか」
と感じている方も多いのではないでしょうか。

後編となる本記事では、前編で整理した素材と構造の考え方を踏まえたうえで、使用条件や好みに応じた具体的な選び方を中心に解説していきます。

座り心地を「感覚」ではなく「条件」で考えることで、DIYでも再現性の高い座面づくりが可能になります。

2層構造で座り心地はどこまで変えられるのか

2層構造の最大のメリットは、「やわらかさ」と「支え」を別々に設定できる点にあります。

1種類のスポンジだけでは、やわらかくすると沈み込みすぎ、硬くすると当たりが強くなりがちです。
2層構造なら、上層で感触をつくり、下層で体重を受け止めることができます。

座り心地別・おすすめ組み合わせ実例

様々な材料をご用意していますので、「どれがおすすめですか?」といったお問い合わせを沢山いただきます。
座り心地の好みは個人差が大きいもの。
「万人受けする組み合わせ」を再現するのは難しいのです。

ですが、裏を返せばあなたのお好み・用途にぴったりの組み合わせを探せるということ。
2層構造を前提に、組み合わせの例を挙げて素材選びのポイントをまとめました。
これらを参考に、あなただけの組み合わせを探してみてくださいね。

① 求める座り心地(やわらかめ/中間/硬め)

やわらかめ (低反発感がほしい)

組み合わせ例低反発ウレタン
+
やわらかいウレタンチップ
特徴・ゆっくり沈む
・もっちりやわらか
・落ち着きのある感触

しっとり包み込まれるような低反発の座り心地がお好みなら、低反発ウレタンスポンジを上層に使うのがおすすめです。

下層にはやわらかいウレタンチップスポンジを選ぶと、沈み込みを防ぎつつ、硬すぎない座り心地に仕上がります。

やわらかめ (ふんわりしたやわらかさ)

組み合わせ例もっとやわらかい高弾性ウレタン
+
やわらかいウレタンチップ
特徴 ・ふんわり感と弾力
・比較的沈み込みにくい

ふんわりとした感触の座り心地がお好みなら、もっとやわらかい高弾性ウレタンスポンジを上層に使うのがおすすめです。
適度な反発力があるため、「やわらかい座り心地が好きだけど、立ち上がりやすいソファにしたい」という方にもぴったり。

下層にはやわらかいウレタンチップスポンジを選ぶと、沈み込みを防ぎつつ、硬すぎない座り心地に仕上がります。

やわらかめの組み合わせの注意事項

やわらかめが特徴のスポンジは、厚くなるほど沈み込みが大きくなるため、立ち上がりのしにくさ不安定感につながります。

また、下層のウレタンチップスポンジが薄い場合は底付きする可能性があります。

上層は最大でも5cm程度にし、下層のウレタンチップスポンジは上層と同程度か、より厚くすると良いでしょう。

中間(迷ったらこれ)

組み合わせ例やわらかい高弾性ウレタン
+
少し硬めのウレタンチップ
特徴 ・沈み込みにくい
・やわらかすぎず硬すない

ふんわりした感触が好きだけど、沈み込みすぎるのは避けたいという場合には、やわらかい高弾性ウレタンスポンジを上層に使うのがおすすめです。
反発力に優れており、当店のスポンジ量り売りの中でも特に人気のスポンジです。

下層におすすめな少し硬めのウレタンチップスポンジは、適度な硬さがあるチップウレタンで、こちらも当店の中で人気の高いスポンジです。

硬め

組み合わせ例硬めの高弾性ウレタン
+
硬めの白ウレタンチップ
特徴 ・フラットな座り心地
・へたりにくく沈み込まない

高反発の感触や、しっかり沈み込まない座り心地がお好みの方には、硬めの高弾性ウレタンスポンジを上層に使うのがおすすめです。
マットレスに使われているほどへたりにくく弾力のあるスポンジなので、立ち上がりが楽なソファにしたいという場合にも適しています。

下層におすすめな硬めの白ウレタンチップスポンジは、当店で取り扱うチップウレタンの中で最も密度が高く、沈み込みにくいスポンジです。
底付きをしっかりと防止します。

迷ったらサンプルで感触チェック

ここまでお読みいただけたら、好みの感触に近いスポンジの候補が出てくるのではないでしょうか?
でも、金額の大きい買い物になるからこそ、実物を触って試したい…という気持ちもありますよね。

当店では、上でご紹介したウレタンスポンジを触って・重ねてお試しできるブロックサンプルをご用意しています。

手のひらで押したり、重ねてお好みの組み合わせを探したりすることが可能です。
厚さ5cm × 幅10cm × 長さ10cmのサイズで、実際のサイズのスポンジに近づけたサイズでのチェックができます。

使用条件で変わる選び方

ここまでで「好み別の座り心地」による選び方を見てきましたが、
実際のご相談では、それと同じくらい 使用条件 が重要になります。

同じ「やわらかめが好き」という方でも、
・どれくらいの時間座るのか
・誰が使うのか
・座面の厚みはどれくらい取れるのか

によって、最適な組み合わせは大きく変わります。

ここでは、当店で特にご相談の多い条件別に、考え方のポイントを整理します。

使用時間で変わる選び方

長時間座る場合(リビング・在宅ワーク・テレビ視聴)

長時間座る用途では、「やわらかさ」よりも 姿勢が崩れにくいこと が重要になります。

座った瞬間の感触が良くても、沈み込みが大きすぎると腰や太ももに負担がかかり、結果的に「疲れやすいソファ」になってしまいます。

そのため、

・上層はやわらかすぎない高弾性ウレタン
・下層は少し硬め〜硬めのウレタンチップスポンジ

といった、反発と支えを重視した構成がおすすめです。

「ふんわり感」は上層で最低限確保し、
体重を受け止める役割は下層にしっかり任せる、という考え方が基本になります。

上層におすすめのスポンジ
下層におすすめのスポンジ

短時間使用が中心の場合(来客用・休憩用)

短時間の使用がメインであれば、多少やわらかめの構成も選択肢に入ります。

・上層に低反発ウレタンまたはもっとやわらかい高弾性ウレタン
・下層にやわらかいウレタンチップスポンジ

といった組み合わせでも、「沈み込みすぎて疲れる」という問題が起きにくいためです。

ただし、将来的な使用頻度が増える可能性がある場合は、やわらかさを重視するよりも弾性の高いスポンジを選ぶ方が無難です。

上層におすすめのスポンジ
下層におすすめのスポンジ

使用者の体重で変わる選び方

体重が軽い方が主に使う場合

体重が軽い方は、反発の強いスポンジを使うと 沈み込みが出ず、硬く感じやすい 傾向があります。
そのため、

・上層は低反発ウレタン、またはやわらかい高弾性ウレタン
・下層はやわらかい〜少し硬めのウレタンチップスポンジ

といった構成にすると、感触がきちんと感じられ、居心地の良い座面になりやすくなります。

「硬さの数値」だけで判断せず、実際に体重がかかったときに沈み込むかどうかを基準に考えるのがポイントです。

上層におすすめのスポンジ
下層におすすめのスポンジ

体重が重めの方が使う場合

体重が重めの方の場合、上層がやわらかすぎると、感触を感じる前に沈み込んでしまいます。
その結果、

・姿勢が安定しない
・底付きしやすい
・へたりが早い

といったトラブルにつながりやすくなります。
そのため、

・上層はやわらかすぎない高弾性ウレタン
・下層は少し硬め~硬めの白ウレタンチップスポンジ

といった 支え重視の構成 が適しています。

特に下層は、厚みと硬さの両方が重要になるため、薄くしてしまわないよう注意が必要です。

上層におすすめのスポンジ
下層におすすめのスポンジ

座面の厚み別の考え方

5cm以下の場合

座面の厚みが5cm以下の場合、2層構造にしても、それぞれのスポンジの特長を実感しにくい場合があります。

この厚み帯では、ウレタンチップスポンジ単体で使用する1層構造が現実的な選択になるケースもあります。
「必ず2層にしなければならない」ということはありません。

おすすめのスポンジ

6cm以上の場合

6cm以上の厚みが取れると、2層構造のメリットがはっきり出てきます。

・上層で感触を作る
・下層でしっかり支える

という役割分担が成立しやすく、座り心地の調整もしやすくなります。

また、8cm以上の厚みが取れる場合は、調整の幅が大きく広がります。

・上層の種類を変える
・上層と下層の厚み配分を変える

といった調整がしやすく、自分好みに寄せやすくなります。

大型ソファや、リフォームで座面を作り直す場合は、この厚みを確保できると選択肢が大きく広がります。

自分好みの座面を作るなら「スポンジ量り売り」

ここまで読んでいただくと、座り心地は素材だけで決まるのではなく、構造・厚み・組み合わせで作るものだと感じていただけたと思います。

既製品では難しい
・厚みの微調整
・硬さの組み合わせ
・サイズの最適化

これらを実現できるのが、スポンジの量り売りです。

必要な分だけ選べて、自分の条件に合わせて組み立てられる。
それが、DIYでも失敗しにくい理由です。

もし少しでも迷いがある場合は、まずはサンプルで感触を確かめてから決めてください。
「思っていたのと違った」を防ぐことが、結果的に一番の近道になります。

失敗を防ぐ最終チェックリスト

ご注文前に、次の点を改めて確認してみてください。

座面の厚みは十分に取れているか
使用者の体重を考慮しているか
上層を厚くしすぎていないか
下層でしっかり支えられる構成になっているか

このチェックをクリアできていれば、「思っていた座り心地と違った」という失敗はかなり防げます。

材料や組み合わせに迷ったときは、ぜひお問い合わせください。
LINEからもご相談を受け付けていますので、こちらもご活用くださいね。

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: image-1-1024x472.png

ソファの修理・張替えの関連記事

コメント